2010年春にTOICA(トイカ)電子マネー開始、新幹線利用も

【情報源】

JR東海は3月24日、2010年春以降、ICカード乗車券・電子マネーTOICA(トイカ)」のサービス内容を拡充することを発表しました。

ポイントは、「1.利用エリアの拡大」「2.TOICA定期券で新幹線自由席が利用可能に」「3.TOICA電子マネーサービス開始」
の3つがあります。

特に3.について、主要鉄道事業者の中で、JR東海TOICAは唯一電子マネー事業に参入していませんでした。従前から参入の噂はありましたが、今回、ようやく実現することになります。JR東海のテリトリーである名古屋都市圏では、電子マネーでは「Edy(エディ)」や「QUICpay(クイックペイ)」の加盟店が多いのですが、今後、TOICAが参入して情勢は混とんとしそうです。

1.については、御殿場線の一部(沼津=御殿場間)、身延線の一部(富士=西富士宮間)、飯田線の一部(豊橋・豊川間)、高山本線の一部(岐阜・美濃太田間)、太多線の一部(多治見・美濃太田間)の合計33駅で新たにTOICAが利用可能になり、全部で148駅までTOICA利用エリアが増えることになります。新たにTOICAエリアに入る区間は、運行本数が1時間当たり1〜3本程度の閑散区間が主で、自動改札駅未導入駅が少なくありません。どれだけ利用拡大につながるかは未知数だと言えます。

2.については、東海道新幹線の一部区間(三島=岐阜羽島間)で、在来線のTOICA定期券を持っている人は、TOICAを新幹線改札機にタッチするだけで新幹線自由席に選択乗車できるようになります。特急料金分が自動的にチャージ残高から差し引かれます。利用者にとっては、自由席特急券を買う手間をかけずに気軽に新幹線を利用できるようになります。JR東海にとっては、空席が多い新幹線こだま自由席の利用率向上につながりそうです。