たばこ自販機運転免許証でも認証可能へ、窮地のtaspo(タスポ)

【情報源】日経新聞 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080419AT3S1802K19042008.html

日経新聞など報道各社は4月19日に一斉に、自動販売機によるたばこ購入に義務付けられるICカードtaspo(タスポ)」の代わりに、運転免許証による年齢識別で販売できるようにすると報じました。

運転免許証の生年月日を読み取って未成年かどうかを確認する東京都台東区の松村テクノロジー社の装置(1台10万円程度)による年齢識別を認めるそうです。同社は、各種識別機器について日銀や日本郵便などへの納入実績があるようです。
http://www.matsumura-tech.com/2100MA.html

taspoは3月から鹿児島県、宮崎県のたばこ自動販売機で導入され、7月までに全国の自動販売機で導入されるはずでしたが、既報のようにカード自体の普及が進んでいない状況があります。

現在発行が進む新しい運転免許証にはICチップが内蔵されており、チップの仕様はtaspoと同じ「Mifare(マイフェア、Type A)」です。すでにたばこ自動販売機に搭載されているICカードリーダー・ライターでは免許証のICチップ内の生年月日情報も読み取れるはずですが、今回報道されたのは、ICチップではなく、運転免許証の生年月日の文字を読み取る仕組みのようです。まだICチップ内蔵の運転免許証の普及率が低いためでしょう。

ただし、紙製の運転免許証はICチップを搭載したtaspoカードよりも偽造が容易だったり、運転免許証を持たない喫煙者には何の役に立たなかったり、たばこ販売店や自販機メーカーは新たに運転免許証読取装置導入を迫られたりと、いろいろと問題が多そうです。

そもそも、政府が何のためにtaspoという新しいICカードを導入したのか分からなくなる、不可解な決定です。